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いのちにもまさりてをしくある物は 見はてぬ夢の醒むるなりけり
何よりも大切な命ではありますが、今朝はそれにもまして惜しいとおもわれることでした。
夢に出てきたあなたは、あの頃のままお元気なご様子で、そして私もなぜか未来を知らないで、楽しく過ごしていました。
しかし、なんということでしょうか。
夢とは思えぬほどの真実のひとときでしたのに、こうして目覚めてしまったのですから・・・。
家集『忠峯集』に同じ歌があり、その詞書には、「昔、ものなど言ひ侍りし女のなくなりしが、夢にあかつきがたに見えて侍りしを、え見はてでさめ侍りしかば」とある。
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