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清原深養父 和歌「夏の夜は」

  • 執筆者の写真: 青木静香:Visual Artist
    青木静香:Visual Artist
  • 2019年2月18日
  • 読了時間: 1分

更新日:2019年2月26日


清原深養父(生没年不詳)は平安時代中期の歌人。貴族。中古三十六歌仙のひとり。ユーモアにあふれた見立てによって、景物は親しい友となる。

清原深養父 和歌「夏の夜は」


月のおもしろかりける夜あかつきがたによめる

夏の夜はまだ宵ながらあけぬるを雲のいづこに月やどるらむ


 

(月の美しかった夜の明け方に詠んだ和歌)


夏の夜はまことに短く、まだ宵であるからといってのんびり月を楽しんでいたら、もう朝になってしまった。

こんなに早く明けてしまっては、さっきまで私を楽しませてくれたお月様も西の端に沈む間もなくて、困っていることだろう。

いったいどの雲の後ろに、お月様はお宿を借りているのだろうか。

宴の席にて、先においとましようとした是貞親王を、西の端に沈むお月様にたとえて引き止めた『伊勢物語』が連想される。


 

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